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ICTコンサルティングガイド

情報システムのお悩みを解決する

2010年11月5日公開

Vol.1

クラウドサービスの基幹業務への
導入について考えてみる

今回のお悩みは…

Q
クラウドのソリューションがいろいろ出てきていますが、
基幹業務で使えるものはあるのでしょうか?
まだ課題も多く、時期尚早というイメージがありますが。
A
基幹業務のすべてを社外のクラウドに切り出すのは現実的に難しいといえますが、プライベートクラウドのように、基幹業務システムにクラウド技術を導入することはすでに始まっているのです。

クラウドサービスの基幹業務への導入について考えてみるクラウドサービスの導入については検討の時期を過ぎて、すでに本格的に立ち上がり始めたといえます。しかし実際にはグループウェアや営業管理などの情報系システムから普及しているのが現状であり、企業の「基幹業務」をクラウド利用するには、まだ環境が十分ではないというのも事実です。特に汎用的なクラウドサービスについては、データ管理やセキュリティなどの問題が解決されていません。

しかし、社外のクラウドサービスを利用するには時期尚早でも、社内にクラウド技術を導入する形は、もうすでに始まっているのです。クラウドはさまざまな要素技術で実現されています。例えばサーバー仮想化技術や分散処理技術、大量データ処理技術、自動運用技術などがあります。これらの新しい要素技術は、すでに実用レベルにあり、社内基幹業務システムにも十分適用できるようになってきました。

基幹業務システムは企業の根幹を支えています。そこにはWebからの顧客アクセスデータや詳細な売上情報、設計情報、商品のトレース情報など、いままで活用できていなかった大量のデータが埋もれています。古いバッチ処理もたくさん残っているはずです。そこへのクラウド技術の導入効果は絶大です。大量の埋もれたデータを安く早く分析できますし、今まで数時間もかかっていたバッチ処理もほんの数分で完了します。経営情報の可視化もほぼリアルタイムでできるようになるでしょう。実際、クラウド技術を導入した企業では、ホストのバッチ処理が10倍以上早くなったという例もあります。新しい世界がいま目の前にあるのです。

現在、世の中で指摘されているクラウドサービスの課題解決は、もはや時間の問題といえます。だから大切なのは、クラウドの要素技術を、どう基幹業務システムに適用できるのか、またそれにより、どう業務効果を上げられるかを先に考えておくことです。外の環境が整うのを待ってからでは遅いでしょう。クラウド技術を積極利用することで実現できる「新しい業務」「競争価値の高いビジネス」を考えることが、いま情報システム部に求められているのです。

執筆 & 監修 漆原 茂氏 (ウルシステムズ株式会社 代表取締役社長)

執筆 & 監修
漆原 茂氏 (ウルシステムズ株式会社 代表取締役社長)

大手メーカーを経て、2000年にウルシステムズ株式会社を設立。情報通信・製造・流通・金融・公共などを中心に戦略的ITコンサルティングサービスを展開、「ユーザー主導開発」を推進している。

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