法人のお客さま総合 > Business ADVANCE > ICT用語ガイド > GUIDE 022 グリーンIT(Green IT)
パート2 【インタビュー】グリーンホスティングが提供する、環境に優しいホスティングサービス
NTTコミュニケーションズが行っているグリーンITへの取り組みについて、環境保護推進室と、多くの企業にデータセンター・サーバホスティングといったICTアウトソーシングサービスを提供しているITMS事業部にお話を聞きました。
NTTコミュニケーションズ全体での、地球環境保護に対する取り組みについて教えてください

NTTコミュニケーションズにおける最大の環境負荷は電力に起因するCO2の排出で、交換機、ルータ、サーバ、空調設備などの電気通信設備による排出量が全体の98%を占めています。そのため電気通信設備に対して重点的に取り組みを行っています。省電力設備の導入はもちろんですが、給電時のAC/DC変換のロス※を改善するため、サーバへの直流給電を一部の装置で実施し、約20%の効率アップを実現しています。また高集積型のサーバと従来の設備とは、発熱量が大きく異なり、機械室内でヒートポイントが発生してしまいます。そこで、フロア全体の温度を下げるのではなく、ラック単位に温度センサを設置することで、ヒートポイントを集中的、効率的に冷やす空調システムを導入しております。このようにきめ細かな温度管理を行うことで、年間約1,000tのCO2削減を達成しています。
多くのサーバを扱うデータセンターとしての取り組みについて教えてください

データセンターでは、NTTコミュニケーションズのCSR※に基づいた地球環境保護への取り組みによるグリーンデータセンターを運用しています。具体的な運用でいいますと、データセンターで利用されているさまざまな機器はそれぞれ必要とする電力量が違い、使われ方によっても電力量は変わります。そのため、それらを考慮して各機器の配列やラックの収容効率向上を検討し、最適化を行うことで地球環境保護を重視したデータセンターの運用を行っています。また、現在構築中のデータセンターにおいても、エネルギー効率を高める空調方式やラック形式を採用する等、環境負荷削減に努めていきます。その上で、今回、より地球環境に優しい最適化された構成によるグリーンホスティングサービスを提供することとなりました。
グリーンホスティングサービスについて詳しく教えてください

元々ホスティングサービスは環境負荷を軽減する取り組みであるといえます。お客さまのホスティング・サーバをデータセンタに集約して設置、監視システムも共有化してシステム保守運用することで、リソースの削減も行っています。
今回ご提供するグリーンホスティングサービスは、これらNTTコミュニケーションズの環境負荷削減の取り組みの延長上にあるもので、仮想化技術や省電力機器によりサーバ集約率を高めてさらに利用効率をアップさせ、電力消費量を抑えるものです。お客さまはオンデマンドで、サーバ・リソースを効率よくご利用いただけるようになります。
従来の専用型ホスティングサービスでは、目的ごとにサーバ・ハードウェアを1台単位でご提供していました。通常の利用においては、サーバのCPU使用率は10%から30%程度と言われていますが、瞬間的なアクセスなどへの対応のために70%の無駄は安心材料と捉えられていました。しかし、これではハードウェアは増える一方です。これに対して、グリーンホスティングサービスは仮想化技術によりハードウェアを仮想マシンに分割し、目的に合わせてCPUやメモリなどのリソース割り当てを行うことで、ニーズに合った性能を確保するサービスです。サーバへのアクセス増大が見込まれる場合は、簡単により多くのリソースをご提供することができます。環境保護の観点からいいますと、CPU使用率からの単純計算でも3台を1台、もしくは10台を1台に集約できることになり、電力消費量や発熱が大幅に削減されます。

ユーザにとってグリーンホスティングサービスを利用するメリットを教えてください

お客さまの使われ方が変化していることから、グリーンホスティングサービスには多くのメリットがあると思います。例えば、システム構成を最小規模でスタートさせ、その後需要に応じて設備追加していくという通常のケースにおいても、設備追加に関わるお客さまの作業負荷を軽減させるという点でもメリットはあります。また、最近はお客さまが独自に開発されたシステムも仮想マシンの上で開発や試験動作確認されているものが増えているため、同様の本番機システム環境をホスティングでご提供するというのもお客さまの開発側としてのメリットでしょう。さらに従来のSI型システム開発では環境がそれぞれ独自であるためにテストサーバは個別に必要でしたが、仮想基盤の上では環境をテンプレートとして保存しておき、それを新たな仮想マシンにコピーするだけで簡単に同じ環境を構築することができます。仮想環境はハードウェアに依存しないため、ハードウェア更改による影響を受けにくいだけでなく、本番環境とテスト環境、テストサイトや検証サイトを別途構築する手間もコストも不要で、すぐにご利用いただけるようになるのです。
今回ご紹介しているグリーンホスティングサービスは2007年12月にシステム基盤、アプリケーションホスティングサービスの提供を開始し、さらに2008年にはリソースとアプリケーションを組み合わせてご利用いただけるスマート・アプライアンス・サービスなどの受付を予定しています。
今後NTTコミュニケーションズは、グリーンITにどのように取り組んでいくのでしょうか?

お客さまも環境保護を重視されるようになっており、コスト効率がよいだけでなく環境に優しいサービスがよいと言われる企業や、情報システム構築のRFP※にもグリーンデータセンターの利用を前提とする企業が増えています。NTTコミュニケーションズ全体では、2010年にCO2排出量を37万t以下にする独自の目標をたてて取り組んでおり、グリーンホスティングでは従来比50%以上のCO2削減を目指しています。
データセンター・ホスティングサービスへのニーズが高まる中、地球環境に優しいグリーンITへの対応は今後さらに必要とされるでしょう。しかし、生産性を犠牲にして環境対策を行なうのではなく、企業はビジネスの効率を上げるとともに環境に優しいICTを積極的に導入すべきであるといえます。その意味において、NTTコミュニケーションズの提供するサービスはグリーンITを念頭においた上で、一歩先を見据えたICTソリューションであり、今後のデータセンターのあり方を示しているといってよいでしょう。
