当期上半期におけるわが国経済は、個人消費が緩やかに回復するなど一部で明るい兆しも見られましたが、雇用情勢の悪化など懸念材料も多く、本格的な景気回復へのきっかけをつかめないまま推移しました。
情報通信市場におきましては、国内市場、国際市場いずれにおいてもサービスの多様化、料金の低廉化を中心に競争が進展するとともに、市場の将来展望を見据え、新たなシナジーの創造に向けた情報通信企業間の提携、合併など、世界的に再編が進行しています。
当社は、このような事業環境のなか、日本電信電話株式会社の再編成により、国内の県間通信サービス及びインターネット接続サービス等を提供するとともに、国際通信サービスを提供する会社として、5月28日に設立されました。そして、7月1日に日本電信電話株式会社より営業を譲り受け、世界の情報流通市場における挑戦者として、グローバルな規模であらゆるお客さまのニーズ、利益につながる最高水準のサービスを提供していくことを目標として営業を開始いたしました。当社といたしましては、お客さまの多様なニーズに的確にこたえていくために、フルメニューのサービスを品質、価格の面でも十分満足頂ける水準で提供できるように取り組みを進めるとともに、国際通信市場への本格的な進出に向けて、子会社等を通じて準備を進めてまいりました。
当期における具体的な取り組みは次のとおりです。
企業向けには、データ伝送サービス「スーパーリレーFR」において、定額料の値下げ及びあらかじめ登録した通信相手とのグループ閉域型通信を可能とするIP-VPNサービス「Arcstar21」の提供を開始しました。また、当社のネットワークに直接お客さまを収容することにより低廉な料金を実現する「アークスターダイレクト」や各種サービスのアクセス回線を1回線に統合することによりネットワークコストの削減が可能となる「アークスターバリューアクセス」(統合型アクセス)により新しいアクセスサービスの提供を開始いたしました。さらに、メンバーズネット及びフリーダイヤルサービスに、企業単位の全国一括契約により通話料等の包括料金割引を提供する「プレミアプラン」を開始し料金割引サービスを一層充実いたしました。ご家庭向けには、従来からもテレチョイス、テレワイズ等多様な割引サービスを提供してまいりましたが、新たに特定の電話番号への通話料を割引く「シャベリッチ」を加え、お客さまの利用状況により細かに応じることが可能となりました。
次に、当社のインターネット接続サービス「OCN」については、急速なインターネット需要の拡大に応えるため、ダイヤルアップ型インターネット接続サービス「OCNダイヤルアクセス」のアクセスポイントを積極的に展開し、本年9月1日をもって日本で初めて全国どこからでも市内通話料金でアクセスポイントへ接続することが可能となりました。
また、国内の銀行23行などと進めてきた、電子マネー「スーパーキャッシュ」について、新宿の特定地域をエリアとするリアル・フィールド実験とインターネット上をエリアとするバーチャル・フィールド実験を開始するなど「エレクトロニック・コマース」の普及を見据えた取り組みも積極的に推進しました。
ソリューションサービスにつきましては、ネットワーク販売を中心に、コンサルティング、SI、NI、アウトソーシングなどトータルなビジネスソリューションを提供するとともに、ECプラットフォームの構築、ネットワーク・アウトソーシングサービスの充実に積極的に取り組みました。
国際通信サービスにつきましては、10月1日より「0033」による国際電話サービスを開始いたしました。これに合わせ、国内外の事業者との本格的な競争の中で、国内・国際シームレスなサービスを提供できる効率的な体制を築くため、一昨年より国際通信サービスを提供してきた子会社を当社に合併いたしました。また、衛星の有効活用による新たな事業展開を目指すために、国際サービスを含む衛星通信及び衛星放送サービスを提供している株式会社日本サテライトシステムズへ出資等を行うことについて基本的合意に達し、具体的検討を進めております。グローバルIPサービスの提供に向けては、香港における大手インターネットサービスプロバイダの一つであるHKネットへ出資を行い、香港市場において共同で各種IPサービスの提供を進める提携を結ぶなど国内外の事業者との提携を積極的に進めてきました。
以上の結果、当中間期の営業収益は3,576億円、経常利益は342億円、当期利益は171億円となりました。