革新のプロジェクト 「IoTプラットフォームサービス」開発プロジェクト

現在、世界的に注目を浴びているIoT(Internet of Things)。しかし、日本のビジネスの現場において、本格的な普及はまだまだこれから。そんな中、日本の企業や社会におけるIoT普及を推し進めるべく、NTT Comでは「IoT推進室」を立ち上げ、IoTプラットフォームサービスのトライアル環境を提供しています。本サービスの開発を行ったプロジェクトメンバーに、詳しい話を伺いました。

世界を一新させるIoTの登場。

阿部 隆一 ICTコンサルティング本部
ICTコンサルティング部門
第八グループ
情報工学 2004年入社

「IoT」とは、パソコンやスマートフォンなどの情報・通信機器だけでなく、世の中のあらゆるモノやコトがインターネットやクラウドに接続され、相互に情報の管理や交換などができるようになる仕組みのこと。2020年には、インターネットにつながるモノの数は数百億とも予測されており、IoTの先には未知なる可能性が広がっています。
すでにドイツでは、IoTを「第4次産業革命」と位置づけ、製造ラインなどの自動化による業務効率化を目指した「Industry 4.0」という戦略的なプロジェクトが、国家レベルで推進されています。日本でもIoTへの注目度は高まっており、いくつかの企業ではすでにIoTを活用したビジネスプロセスの見直しなどをはじめています。しかし、IoTの本格的な普及はまさにこれからで、まだ多くの企業はその可能性を探っている段階。このまま日本の社会や企業においてIoT普及が遅れてしまうと、国際社会における日本の競争力低下は免れません。
こうした状況について開発担当の金丸は、「IoTに関しては具体的な活用方法が見えにくいという理由で、様子を見ているお客さまが多くいらっしゃいます。そこで、企業の生産性向上や新たなビジネス創出に向けた具体的なIoTの活用方法を提示し、IoTのメリットを目に見える形でお客さまに伝えていかなければならないと強く考えました」と語ります。 こうして、本格化する企業向けIoTの実現に向けて、本プロジェクトが動き出しました。

IoT普及のカギとは。

阿佐美 恭平 経営企画部 IoT推進室
基幹理工学研究科 2011年入社

IoTが日本の社会や企業に普及するためには、まずは使ってもらうことがカギだと、プロジェクトメンバーは考えました。企業にとっては、そもそもどのようなデータをどういった形で収集し、それをどんなアウトプットとして活用するのかという部分が、いまだ明確ではないからです。さらにIoT導入においては、データ収集のためのセンサーやネットワーク、データ蓄積、解析、分析のためのシステムなどを一から準備し、構築する必要があります。そのハードルは決して低いとは言えません。 そこで度重なる議論の末にプロジェクトメンバーが導き出したのは、IoTを容易に実現できる「IoTトライアルパック」の提供でした。
「IoTのトライアル環境であればお客さま自身がIoTの活用方法や導入効果を実際に使って確かめることができます。
トライアルを通じてお客さまとともにビジネスモデルをつくることを考えました」(阿佐美恭平)
こうしてIoTトライアルパックの第1弾として選ばれたのが製造業の工場向けIoTプラットフォーム「Connected Factory」でした。

NTT Com独自の強みで
IoTトライアルパックを実現。

金丸 翔 経営企画部 IoT推進室
理工学研究科 2012年入社

「Connected Factory」とは、たとえば工場で稼働している設備の稼働状況などの情報を、セキュアなネットワーク経由でリアルタイムにクラウドに収集し、その情報をビジュアライゼーションツールで可視化するというパッケージです。
IoTの肝はスケーラビリティだと阿部は断言します。ネットワークに接続されるモノが増えれば、その分収集するデータも増大していきます。また、より高度な分析を行うためには、収集するデータは多ければ多いほどいい。このように指数関数的に増大するデータやトランザクションをさばくためには、拡張性や柔軟性の高いクラウドの利用は必須。さらに、ワールドワイドで高品質なIoTサービスを提供するためには、プラットフォームのグローバル展開も必要となります。プロジェクトメンバーは、NTT Comが世界に展開するクラウドサービス「Enterprise Cloud」と、セキュアな企業向けネットワークサービス「Arcstar Universal One」を基盤として、安全で高品質なプラットフォームを構築しました。また、これまでネットワークにつながっていないモノを新たにつなぐ場合、そのモノがセキュリティホールとなりサイバー攻撃の踏み台になるリスクが生じますが、NTT Comではネットワーク、クラウドの基盤も含めたワンストップのセキュリティサービスも用意しており、セキュリティリスク対策も万全だったのです。

日本の未来のために
NTT ComはIoTの世界を切り拓く。

今後は、製品向けの「Connected Product」や車両向けの 「Connected Vehicle」といったIoTトライアルパックに加え、トライアルパックで得たお客さまのご要望やノウハウを反映したIoTプラットフォームサービスを提供予定。まずは、IoTトライアルパックの提供を通じて、お客さまへIoTが具体的にどのような価値をもたらすのかを、お客さまと一緒に見つけていきたいとプロジェクトメンバーは語ります。
ネットワークやクラウド、アプリケーション、セキュリティなどすべてを一元的に提供できるNTT Comが、IoTの世界を切り拓き、新しいビジネスモデルを提案できなければ、日本に「第4次産業革命」はやってきません。NTT Comは未来のIoT社会をつくるために猛スピードで突き進んでいます。